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雨の日の出来事

2010.03.10*Wed*
頓挫した高耶さん画を放り投げて、
本日は、またしてもいきなりのSSもどきを書いてしまいました。

今回は、普段から多岐自身が思ってる事を、
かなり着色して高耶さんに代弁して頂いております。

本物の文章書きの方々は、きっとここから話を広げていかれるんでしょうけど、
多岐の場合、こんだけでも片づけ方が分からなくなってしまいました。
やっぱり行き当たりばったりで書いてるからですよね…。

拙文ではございますが、
よろしければ、↓"続きを読む"  からご覧ください。

☆--------------------------------------------
    『雨の日の出来事』
---------------------------------------------☆


「高耶さん、傘忘れたでしょ。」
降ってるといっても、春先のこの時期なら心地いいくらいだし、最悪ジャケットのフードを被ればいいかと思ってた俺の目の前に止まってる車。
見覚えのある…というよりも見間違えるはずのないダークグリーンのウィンダム。
助手席側の窓を開けて、男がさも当然のように迎えに来た旨を告げる。

なんだろ、この男ってば。
俺を甘やかすにも程があるとは思うものの、それよりも嬉しさを感じる俺も俺だけど。

でも、こっ恥ずかしいから、絶対にそんな事正直に言ってやったりしない。
ちょっと乱暴なくらいの力で窓の開いたそのドアを開け、乗り込む。

…あ、こいつ煙草吸ってやがったな。

窓やドアを開けたことにより、多少換気されたのかもしれないが、雨でいつもよりしっとりした感の車内には、その名残の匂いが充満していた。
俺の目の前では絶対に吸わないし、一緒に住むマンションにも灰皿は置いてない。
結果、必然的に喫煙場所が限られてくるのだけれど、その最たるのが運転中らしい。

昔、まだコーコーセーしてた俺に、「未成年だから」と煙草と取り上げたのがこの男だった。
最初はうぜぇと思ったけれど、次々と起こる出来事のせい(だけでもない…と思うけど)で、自然と吸わなくなった。
あれから何年も経ち、年齢的に吸ってはいけないわけではなくなったが、すっかりニコチンの抜け切った身体には必要ないものになっていた。
それどころか、道歩いてて時々すれ違う歩き煙草のヤツなんか見ると、逆にイラッと来るようになってしまった。
煙がこっちに来るってーの。
最近じゃ店とか駅のあちこちで禁煙だとか分煙だとかうるさくなってきたけど、あの歩きながらってヤツが一番性質が悪いと思う。
副流煙だか受動喫煙だか言うんだっけ、こっちの予期せぬタイミングで煙とか吸っちまうと、正直すんげーむかつく。
…って、まぁ、昔の俺もそうだったからあんまり言えたもんじゃないけれど。

そんな俺に気ぃ遣ってるのか、こいつは俺と一緒の時はまず吸うことはない。
でも、吸ってる本人は気がつかないかもしれないけれど、何とはなしに髪や躯に苦みがかった煙の匂いが染みついてる。
これは、自分が吸わなくなったせいで、煙草の匂いに敏感になったからかも知れない。

「お前、どんだけここで待ってたんだよ。」
「つい2、3分前ですよ。行き違いにならなくてよかったです。」

…嘘だ。
車に乗る瞬間目に入ったのは、足元の、更にその下。
車体によって雨空から遮られた濡れ染みのないアスファルトだった。
ってことは、雨が降る前からここで俺を待ってたということになる。
今日はたまたま帰り際に頼まれ仕事が舞い込んできて、普段よりも30分以上帰るのが遅くなってしまった俺は、少し申し訳ない気分になる。
いやいや、迎えに来いとこっちから言い出したわけでもないのに、どうして俺が申し訳なくなるんだ?
でも、今か今かと待ち構えながら、一向に現れない相手にじれてつい煙草に手を出した男の様子を想像すると、やっぱり電話の一本も入れとくべきだったかとちょっと思ってみたりする。
そしてまた、その30分、いやそれ以上のこの男の時間が俺の為にあったと思うと、それだけでまた嬉しさが込み上げてくる。
それを証明するかのように、車内にうっすらと残る煙が俺の躯に絡みついてくる。

…やばい。

他のヤツが吸ってる煙草の匂いをあれほど毛嫌いするようになったってーのに、こいつから漂ってくるこの匂いは妙に安心できてしまう。
煙草の匂いだけじゃない。
すっと微かに鼻を刺激するのは、こちらもこの男の愛用する香水のものだ。
この二つの匂いが混ざり合い、目では見えない衣を男に纏わせる。
どんな服よりもより男を際立たせるその衣は、その裾を伸ばし、俺の心の中まで包み込んでくる。
より空気を濃く感じさせる雨のせいで、今、助手席に座ってるだけだというのに、まるで男の胸の中で抱きしめられてるような錯覚に陥りそうになってきた。

鼓動が激しくなる。
息が苦しくなる。

堪らなくなった俺は、ぎゅっと胸元を握りしめて、隣に座る男を見つめるのが精一杯だ。
錯覚だけじゃ物足りない、もっと確かなものがほしい。
そんな俺の事など、きっとこの男はお見通しに違いない。
ふっと目元に笑みを作ると、鎖骨あたりで服を握りしめてる俺の拳に触れるかどうかのキスを寄こすと、「帰りましょう」とようやく車を発進させた。


end.




すっすいませんっ!。
尻つぼみ、しかもぐでぐでで終わってます。
っていうか、話の締め方がわかりません(どんだけ力量なさすぎ)。

とりあえず、この後お家に帰った二人は、皆様のご想像通り…という事でお願いします。


今回のタイトルも、飯島真理嬢のアルバム「It's a Love Thing」よりお借りいたしました。
※内容は、全く関係ありません。

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多岐美影

Author:多岐美影
何とか自分の手が届く範囲にてミラージュの世界を満喫したいと画策中。

生息地:江の島と箱根の間(小田原寄り)
性格:典型的な「O型乙女座」人間とよく言われる
ミラ歴:'94春~'96冬=ミラ第2部だけはリアルタイムその後13年のブランクを経て、2009年春再燃
前科:某ボーカリストの追っかけもどき約20年

ブログサイト:「天空の石」
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