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『Ready to Love』頂戴いたした。

2012.05.04*Fri*
すいませんすいませんすいませんっっっ!!!

直誕当日お披露目いたします、とか言っておきながら、
すっかり遅れてしまいました。

えー、小田原で美味しくお酒を頂戴し、
(2杯だけだったのに…)
電車に揺られたのが、やっぱりまずかったのか、
家に帰りついた途端に睡魔に襲われてしまいました。

…だったら、出掛ける前にアップしてけよ、って事ですが。

今朝、あれなんか忘れてる…?
とかまだ呆けた直後に、きゃーっ!と一気に覚醒いたしました。

もしかしたら、
楽しみにされて昨日来て下さった方もいらっしゃるかも知れません。
御足労おかけしてしまい、大変申し訳ございませんっ!

そして、何よりも、
汐見様には、お忙しいのに多岐の我儘無理強いを叶えてくださったというのに、
恩を仇で返すような真似をしてしまい、心よりお詫び申し上げますっ。
本当に申し訳ございません。

…それでは、
遅ればせながらではございますが、
汐見様より頂戴いたしました『宝物』をご覧くださいませ。

ちなみに、『蓮』設定でございます。

☆--------------------------------------------
    『Ready to Love』
         「ヴァルハラ」 汐見香様より
---------------------------------------------☆

マシュにとってお気に入りの場所がこの頃ある。それは高耶の胸と、直江の腹の上だった。まあ高耶の胸を直江だけでなくてマシュが好きなのは以前からのことでもあるが、後者の「腹の上」というのは最近のマイブームらしくて直江はいささか困っていた。まだマシュが小さいころ、高耶の乳房に吸い付くように母親を求めていたのは見ていていじらしくかわいらしいものだったが、一緒に生活して一年が経過し、すっかり成猫になったマシュが今更のように自分の腹を好きになったのはなにか他の原因があるのではないか。マシュは他にも布団の上やクッションの上などあたたかく、少し柔らかい場所を好む。俺の腹が出てきたってことか?と直江は今朝も体重計に乗って眉間に皺を寄せていた。
「直江?」
「あ。高耶さん」
うむ、体重は変わらない。食べるものに高耶が気を使ってくれているからだろう。30代になると代謝がかわり太ってきてしまった同僚も多い中で俺はまだまだ昔の体重を維持している。奥さんの手料理がおいしくって太りそうなのに、お前はかわらないなぁと妬むように告げてきた仲間の言葉を思い出す。そりゃそうだ、高耶さんの作ってくれるお弁当は愛情こそたっぷりだが体に悪いものは何も入っていないのだから。あ、話がずれた。体重だ、体重。よし、今朝も増えてないな。
「なにやってんだ?」
「いえ、まぁ」
次は鏡の前で横向きになる。体型のチェックだな、いわゆる。俺がパンツ一丁で鏡の前に立っていることなど珍しくなく、むしろ夜の営みのときにはこの布きれ一枚身に着けてないのをよく見ているはずなのに、どことなく照れたように目を逸らしている高耶さんがかわいい。あなたは本当にかわいい。俺は鏡に映っている高耶さんの顔を、全身を自分の体型を調べているようなふりをしながら眺めている。黒い瞳、さらさらの髪には寝起きの寝癖がほんのちょっとついていて、それがまた二人しか知らないあなたを見ている気分にさせてくれる。あ。また話がずれたな。よし、腕、胸のあたりは大丈夫そうだ。さて、下半身はどうだろう。直江が再び鏡に向き合ったそのとき、どこからともなくマシュが現れた。
「んにゃ~」
「こら、マシュ」
マシュは一声高く鳴くと高耶と直江の間をすり抜けて、直江の前で後ろ足立ちになった。そして懸命に伸びあがって、直江の腹をぽんぽんというよりもぺしぺしと前足で打っている。さらには顔を摺り寄せてごろごろしている有様だ。それを見て、直江は険しい顔になった。
「マシュ、やめなさい」
「にゃ、にゃ(ハート)」
「こら、こら。マシュ」
「にゃぉぉう」
太鼓でも打つようにマシュはご機嫌だ。これはまずい。こんな姿俺はあなたに見せたくない。だってマシュがこの頃俺の腹を異様に好むのは、他でもない、俺の下腹部に肉がついてきたからじゃないのか?!俺はまだ腹に気持ちよさそうにくっついているマシュを引きはがして、高耶さんに言い訳した。
「高耶さん、俺はメタボなんかじゃない!わかってください」
しっかりとした腹筋を強調するように腹に力を入れて腕をあげ、ポーズを取る。ええい、足元のマシュが邪魔だ。今高耶さんに呆れられたら、こいつ太ったな、なんて思われたら俺の沽券にかかわる問題だ。
「高耶さん」
改めて名前を呼ぶと、そこでぽかんとしたように俺を見上げていた高耶さんが顔を伏せた。もしかして嫌われてしまった。焦った俺の前で高耶さんの肩が震えている。いや、笑っているのか。しばらく俺の顔をうかがうように見つめてくるマシュと睨めっこをしている時間が続いたあと、ようやく笑いを収めた高耶さんがこちらを見た。そして言う。
「直江。わかったから、春日みたいな真似はやめろ」
「高耶さん」
名前しか呼べない。嫌わないで、いかないで。心の中でわめいた俺に彼は続けた。
「なんだよ、お前が子犬みたな顔して。バッカだなぁ」
お前がたとえ太ったって、メタボになったってオレがお前のこと嫌いになるわけないじゃないか。それを聞いて俺はただ一心に手を伸ばして高耶さんを抱きしめた。
「高耶さん!」
「んにゃ~!」
「おい、直江。マシュがつぶれる」
まだ俺の脚にひっついていたマシュを片手で引きはがして、俺は高耶さんを抱きすくめた。悪いが、今はマシュはあとだ。俺に素晴らしい言葉を伝えてくれたあなたを感じていたい。
「直江、わかったか。オレはそう簡単にお前のこと嫌いになったりしないっての」
「はい」
「ただし」
「お前がお前も本当は大切に思っているはずのマシュをいじめたりしたら、」
「はい」
「ちょっと嫌いになるかもしれないぞ」
その声に直江は高耶の肩口に埋めていた顔をがばりとあげて、にこにこ顔でマシュを呼んだ。
「おいで、マシュ」
「ぬ」
「ほら。おいで」
「んな」
様子を見ていた高耶は直江の後ろで笑った。この一匹と一人、結構似ているかもしれない。構って欲しがり屋で、かわいくて。仲良くしているときのほうが多いのに、ときどきこうして意地っ張りになるのだってそっくりだ。
「お前ら、可愛いな」
高耶が微笑んで告げた。その言葉に直江とマシュが同じようにきょとんとした顔になるのに、再び彼が笑う、ある朝のことだった。





やぁん…やっぱり何度読んでも楽しいです~。
汐見様の書かれる直江は、いつでもスーパー格好いい男なんですが、
このお話ではそんな男の違う一面をのぞき見た感じで、
最初に拝見した時、ものすごく意外で、でも得した気分になったものです。

春日な直江…。

想像するだけで、高耶さんのようにちょっと恥ずかしく目をそらしたい気も、
でも勿体ないので、ガン見したい気もいたします。
(や、絶対多岐の前ではしてくれないからっ)

汐見様。
改めまして、素敵なお話を頂戴いたしまして、
ありがとうございました!!。


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多岐美影

Author:多岐美影
何とか自分の手が届く範囲にてミラージュの世界を満喫したいと画策中。

生息地:江の島と箱根の間(小田原寄り)
性格:典型的な「O型乙女座」人間とよく言われる
ミラ歴:'94春~'96冬=ミラ第2部だけはリアルタイムその後13年のブランクを経て、2009年春再燃
前科:某ボーカリストの追っかけもどき約20年

ブログサイト:「天空の石」
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